□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2021年6月8日(火)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== ラニーニャ終息でも農産物生産にリスク、米穀倉地帯では早くも高温乾燥を警戒 =================================== <急落後の反発局面を迎えているシカゴ穀物相場> CBOTトウモロコシ先物相場は、5月7日の1Bu=735.00セントをピークに26日の603.00セントまで急落したが、6月7日には一時706.00セントまで切り返す展開になっている。大豆先物相場も5月12日の1,668.00セントをピークに26日の1,489.00セントまで急落していたが、6月7日には一時1,624.00セントまで切り返す展開になっている。 6月入りと前後して穀物相場が改めて騰勢を強めているが、二段階で考える必要がある。第一段階は5月12日の米農務省(USDA)需給報告発表後に進んでいた、ファンドの持ち高調整が一巡したことである。主にトウモロコシ市場で2021/22年度需給が予想されていた程にタイト化しない可能性が示されたことでファンドが持高調整を進めていたが、トウモロコシの600セント、大豆の1,500セント水準では、逆に下げ過ぎとの評価がファンドに対して押し目買いやショートカバー(買い戻し)を誘っている。… … …(記事全文3,503文字)