□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2021年6月7日(月)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 金利抑制もインフレ期待一服で中立化する金相場、5月CPIで動きみられるか? =================================== <実質金利横ばいで、金相場の上げ一服> COMEX金先物相場は6月1日に1オンス=1,919.20ドルまで上昇して1月7日以来の高値を更新したが、4日には1,855.60ドルまで急反落した後、足元では1,880ドル台まで切り返す不安定な値動きになっている。米長期金利抑制から4月に続いて5月も大きく値位置を切り上げていたが、6月3日に5月ADP雇用統計が発表された直後に急落し、そこから持高調整中心の展開になっている。1月6日の年初来高値1,962.50ドルに迫る動きになっていたが、1,900ドル台から更に大きく値位置を切り上げることには失敗した格好になる。 基本評価としては、短期的な過熱感解消の持ち高調整とみて良いだろう。4~5月は米実質金利の低下と連動して金相場は値上がりを進めていたが、5月下旬は実質金利がほぼ横這いの状態にもかかわらず金相場が更に値位置を切り上げたことで、5月ADP雇用統計が強めの数値になったことをきっかけに、短期筋の利食い売りが膨らんでいる模様だ。… … …(記事全文4,042文字)