□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2021年5月31日(月)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== ドライブシーズンに突入する原油相場、需要拡大と在庫減少が進むか =================================== <OPECプラス会合は従来計画を確認か> 6月1日に石油輸出国機構(OPEC)プラス会合が開催される。イラン核合意の立て直しを巡る議論の進展がOPECプラスの協調減産体制にも大きな不確実性をもたらすが、今会合では特段の対応は講じられない見通しになっている。まだ核合意の立て直しが可能なのか、可能とすればイラン産原油の追加的供給がどの程度の規模になるのか見通しが立たないこともあり、事前に特段の政策対応を講じることは不要と判断される見通し。 Reutersも5月27日に、「引き続き協調減産の段階的な縮小方針を確認する見込みだ」と複数の関係者が発言していると報じている。減産水準を調整する協議は行われていないとして、段階的な減産縮小体制を維持すべきとされている。一部で「減産をこれ以上は緩めないのが賢明な決定」との発言も聞かれるため、仮にサプライズがあるとすればイランの不確実性に対応するため、減産規模の縮小計画にブレーキを掛けるものになる。ただ、そもそも6月段階では大規模な減産規模縮小が計画されている訳ではなく、仮に計画見直しが合意されると、ポジティブサプライズと評価されることになるが、実現可能性としては極めて低いだろう。… … …(記事全文3,519文字)