□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2021年5月27日(木)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 中国の大量買い付けが止まったトウモロコシ、政府の意向も影響か? =================================== <中国の輸入が途絶え、キャンセルの可能性も> CBOTトウモロコシ先物相場は、5月7日の1Bu=735.25セントをピークに、5月26日には一時602.75セントまで急落する展開になっている。4月から5月上旬にかけては、1)旧穀需給のタイト感、2)ブラジルの天候不順、更には3)インフレ懸念の高まりを背景に急伸地合を形成していたが、5月12日の米農務省(USDA)需給報告発表後は、調整売り優勢の展開が続いている。 5月20日にかけては主に中国向けに大口輸出成約が報告されたことが、トウモロコシ相場の反発を促していた。急ピッチな値下がりを受けて、中国は連日のように100万トンを超える大口成約を進めており、需要家が「割安」との評価を下したことが、トウモロコシ相場に下げ一服感をもたらしていた。しかし、21日以降は大口輸出成約報告が途絶えており、買い材料を失ったトウモロコシ相場は改めて下値模索の展開を強いられている。… … …(記事全文3,294文字)