□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2021年5月24日(月)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 高騰一服後のシカゴ穀物相場、持高調整で相場鎮静化を打診 =================================== <USDA需給報告きっかけで調整局面入り> シカゴ穀物相場の急騰地合が一服している。CBOTトウモロコシ先物相場は5月7日の1Bu=735.25セントがピークとなり、足元では630~670セント水準まで値下がりしている。大豆先物相場も5月12日の1,667.25セントがピークとなり、足元では1,500セントの節目水準まで値下がりしている。旧穀のタイトな需給環境、南米の天候リスクなどを背景に4月以降に改めて急騰地合を形成していたが、足元では上げ一服感が目立つ状況にある。 直接的なきっかけは、米農務省(USDA)が5月12日に発表した需給報告だった。そこでは米トウモロコシ期末在庫見通しが2020/21年度(旧穀)の12.57億Buに対して、21/22年度(新穀)は15.07億Buになるとの見通しが示された。マーケットでは新穀での在庫積み増し圧力に関しては広く予想されていたが、市場予想は13.44億Buであり、予想よりも在庫積み増し圧力が強まる見通しが、サプライズと評価されている。… … …(記事全文4,382文字)