□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2021年5月12日(水)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== IEA月報とOPEC月報を読む、やはり年後半に需給引き締まりが加速か =================================== <IEAは、供給不足拡大見通し> 国際エネルギー機関(IEA)は5月12日に発表した「Oil Market Report」において、供給不足の拡大が進むとの見通しを示した。新型コロナウイルスのワクチン接種の広がりで世界経済が更に刺激されることで、イランの原油輸出拡大を前提にしても供給不足幅は拡大し、石油輸出国機構(OPEC)プラスが協調減産政策の縮小を進めることが可能としている。 2021年の世界石油需要見通しについては、前年比で日量540万バレル増として、前月から27万バレル下方修正している。1~3月期について欧州で32.0万バレル、経済協力開発機構(OECD)米州で51.5万バレル下方修正した他、4~6月期もインドのパンデミックを理由に63.0万バレル下方修正している。ただ、年後半については従来見通しを据え置いており、ワクチン普及でパンデミックがコントロール下に置かれることで、需要回復が進むとの見通しを維持している。… … …(記事全文3,190文字)