□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2021年4月6日(火)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 需要・供給の双方に不確実性が高まり、ボラティリティ高まる原油相場 =================================== <欧州、インド、ブラジルでパンデミック深刻化> NYMEX原油先物相場は、1バレル=57~62ドル水準をコアとしたボックス相場を形成している。3月8日の67.98ドルで上げ一服となったが、60ドル台を割り込むと押し目買いが下値を支えており、明確な方向性を打ち出せていない。日々の値動きは荒れる傾向が目立ち、1日当たりの値幅だと1~2月は平均で1.64ドルだったのが、3月以降は2.79ドルと70%拡大している。マーケットが原油相場の先行きに対して明確な見通しを描けずに、強気派と弱気派の売買が拮抗した状態に陥っていることが確認できる。 原油相場の上値を圧迫しているのは、新型コロナウイルスによる需要見通し悪化のリスクである。現在は、世界各地で変異株が原因とみられる感染被害の大きな波が観測されており、需要見通しに対して下方修正のエネルギーが働き易くなっている。… … …(記事全文4,264文字)