□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2021年4月2日(金)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 中国政策引き締めを警戒する天然ゴム、思惑先行で暫くは不安定な値動きに =================================== <中国の政策引き締めを巡る議論> LME銅相場(3か月物)は1月の1トン=8,000ドル水準に対して2月下旬に9,500ドル台まで急伸したが、足元では8,000ドル台後半でやや上値の重い展開になっている。2月は世界経済の回復基調、更には電気自動車(EV)市場の成長による需要拡大期待を織り込んでいたが、欧州などで新型コロナウイルスの感染被害が拡大していること、中国で政策引き締めに対する根強い警戒感が存在することが、上値を圧迫している。需要回復基調に対する信頼感が下値を支えるが、LMEと上海期貨交易所の認証在庫がともに増加傾向を見せていることもあり、上げ一服感が目立つ。 非鉄金属市場では、過去1か月以上にわたって中国の政策引き締めに対する警戒感が上値圧迫要因として機能している。中国は新型コロナウイルスの震源地であると同時に、最も早く克服した国でもある。このため、他国に先行して経済の正常化が進んでおり、有事対応の金融緩和や財政出動によるバブル化の懸念を打ち崩すのではないかとの警戒感がくすぶり続けている。… … …(記事全文3,598文字)