□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2021年3月19日(金)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 減産期入りと良好なタイヤ販売環境でも、上海市場次第で不安定な天然ゴム相場 =================================== <上昇とガス抜きを繰り返す> JPX天然ゴムRSS先物相場は、2月25日の1㎏=293.60円から3月2日の256.60円まで急落した後、270円台まで切り返して膠着化していた。上海ゴム先物相場が1トン=1万5,000元台前半で膠着化したことで、売買見送りムードが強まり、薄商いの持ち高調整に終始していた。上海ゴム相場は約2週間にわたって膠着状態が続いており、JPXゴム相場も目立った値動きを見せずに時間ばかりが経過していた。こうした中、19日の取引で突然に261.00円まで急落し、3月5日以来となる2週間ぶりの安値を更新している。 膠着状態から突然に下振れしているが、ゴム需給架橋・見通しに何か大きな変化が生じた訳ではない。一応は欧州の一部で新型コロナウイルスの第3波が観測されている影響も指摘だが、18日と19日の間にリスク評価を大きく変えるような動きが発生した訳ではない。しかし、18日はニューヨークタイムにコモディティ相場が全面安の展開になったことで、ゴム相場もその流れから急落対応を迫られた格好になる。… … …(記事全文3,582文字)