□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2020年5月7日(木)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 値下りする金先物価格と拡大する金ETF投資残高、どちらがミスプライシングか? =================================== <経済活動正常化で上げ一服> COMEX金先物相場は、年初の1オンス=1,521.00ドルから4月14日の1,788.80ドルまで急伸したが、足元では1,700ドル水準まで軟化している。新型コロナウイルスの感染被害は世界経済や金融市場に対して甚大な影響を及ぼしているが、グローバルな規模ではピークを脱しつつあり、経済活動が正常化プロセスに突入しているとの評価が、短期筋に対して買い玉整理を迫っているためだ。金市場の投資環境が弱気に傾いている訳ではないが、いつまで、更にはどこまで感染被害が広がりを見せるのか分からないとの不安心理が解消に向かっていることが、投資家の安全資産に対する関心低下を促している。 ただ、今回の新型コロナウイルスは金市場における投機買いの膨張を促していた訳ではないため、必ずしも大規模な資金流出が発生している訳ではない。米商品先物取引委員会(CFTC)によると、大口投機筋のネットロング(買い越し枚数)は2月18日時点の35万3,649枚が直近のピークであり、4月28日時点では26万2,729枚まで減少している。過剰な高ボラティリティ環境を嫌って2月以降は買いポジションの縮小が進んでいたこともあり、見掛けの値動き程には内部要因環境が過熱している訳ではない。新型コロナウイルスがマーケットのメインテーマになる前と比較しても、ここから大規模な持ち高調整が金相場の急落を促すリスクは限定されよう。あくまでも、短期筋の小規模な持ち高調整が、金相場の上昇トレンドに対して一時的な修正を迫っている状況との理解が基本になる。… … …(記事全文3,903文字)
