□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2020年2月12日(水)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== トランプ大統領を怒らせたパウエル議会証言、株高・ドル高でも金は堅調 =================================== <パウエル議会証言は金価格にマイルドな支援> パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は2月11日、半期に一度の議会証言を行った。1月29~30日の米連邦公開市場委員会(FOMC)後の記者会見からは12日しか経っていないが、その間に中国の新型コロナウイルスの感染被害が急速な広がりを見せたことで、議長がどのような認識を示すのかが注目されたイベントだった。 結論としては、安全資産としての金相場に対しては、若干ながらポジティブな結果になった。トランプ米大統領はこの議会証言中にTwitterに投稿しているが、「ジェローム・パウエルが本日の議会証言を開始した時には、ダウは125ポイント高で、更に上昇に向かっていた。彼が話すにつれて、いつも通りにダウは着実にと値を下げており、現時点ではマイナス15ポイントだ」と強い不満を示してるのが象徴的である。同日のダウ平均株価は前日比0.48ドル安の2万9,276.34ドルと小反落しているが、議会証言前の株価が堅調に推移していたことは間違いない。… … …(記事全文4,153文字)