□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2020年1月31日(金)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 需要リスクと供給リスクに挟まれた天然ゴム、短期売買中心の相場環境に =================================== <武漢は中国自動車生産の拠点> 東京商品取引所(TOCOM)天然ゴム先物相場は1月17日の208.70円をピークに27日の170.00円まで僅か2週間で38.70円(18.5%)の急落地合を形成したが、その後は180円水準まで切り返す展開になっている。中東の地政学リスクは無難に乗り切ったゴム相場だが、中国発の新型コロナウイルスに関しては直撃を受けており、昨年10月30日以来の安値を更新している。 新型コロナウイルスの影響に関しては、社会のみならず経済にも深刻な脅威になるのではないかとの危機感が広がり始めている。世界保健機関(WHO)は、1月30日の緊急委員会で「国際的に懸念される公衆衛生の緊急事態」を宣言している。22~23日の緊急委員会では、感染被害が主に中国国内(特に武漢)に限定されていることを理由に緊急事態宣言を見送ったが、その後1週間で感染被害は世界的にも広がりを見せており、国際的な協調体制で取り組むべき問題との認識に修正されたことが確認できる。… … …(記事全文3,723文字)