□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2020年1月30日(木)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 市場の不安心理を顕在化させたFOMC後の株安・金利低下・金相場高 =================================== <リスクオフのきっかけが欲しかった?> 1月29~30日に今年最初となる米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催された。昨年10~11日に開催された前回会合以降は、中東の地政学リスクの高まり、米中通商合意署名、新型コロナウイルスの感染被害拡大など、短時間で重要イベントが集中する事態になったが、金利政策に関しては変更が想定されておらず、実際にその通りの結果になった。 声明文をみてみると、家計支出に関して「緩やかなペースで増加した」とされ、前回の「力強いペースで増加した」から評価が若干悪化したことが窺える。「経済活動は緩やかなペースで拡大している」との基調判断は維持されているが、企業の設備投資と輸出の悪化が、徐々にではあるが家計部門にダメージを与え始めているリスクが警戒されていることが窺える。ただ、「現行の金融政策の運営姿勢が…適切だと判断する」との文言に変化はなく、「注意深く監視する」との文言が、早期の政策調整を意味する「適切に行動する」との文言が修正されることもなかった。… … …(記事全文3,297文字)