□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2020年1月23日(木)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== ゴム相場も新型コロナの直撃受ける、産地では乾燥懸念が維持されるも =================================== <今後の予見可能性が乏しい新型コロナウイルス> 東京商品取引所(TOCOM)の天然ゴム先物相場は、年初の1㎏=199.70円から1月17日には208.70円まで値上りし、昨年の年間高値209.50円(3月4日)更新にトライする展開になっていた。中東の地政学リスクを消化し、米中通商合意の署名も無事行われる中、投資家のリスク選好性は着実に高まり、高値更新は時間の問題とみられていた。 期先限月の急伸に対して当限が伸び悩んでいたことは警戒されていた。期先限月は昨年高値にトライする状況になっていたが、当限は1月14日の179.40円をピークに伸び悩んでおり、30円台に乗せた順サヤ(期近安・期先高)は、上昇トレンドの持続性に不確実性をもたらしていた。内部要因的には、実需の売りポジションが拡大した影響が大きいが、期先が割高なのか、当限が割安なのかは、ゴム市場における論点の一つになっていた。このため、サヤ修正の期先安を警戒しつつも、米国株の過去最高値更新に象徴されるリスクオン環境に支援される形で上昇トレンドが続いていたが、マーケット環境を一変させたのが中国の武漢市を中心に広がりを見せた新型コロナウイルスの感染被害だった。… … …(記事全文3,580文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)