□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2020年1月21日(火)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 根強い需給緩和懸念が上値圧迫するも、値崩れには抵抗を見せる原油相場 =================================== <急伸後の急反落で60ドル割れでの取引に> NYMEX原油先物相場は、年初の1バレル=61.60ドルから1月8日の65.65ドルまで急伸したが、15日には57.36ドルまで高値から最大で8.29ドルまで急落する展開になった。しかし、その後は安値更新が見送られており、戻り圧力こそ鈍いものの下げ一服状態になっている。 今年の原油相場は中東の地政学リスクに直面する形でスタートを切ったが、イランがイラク米軍基地2か所に対して、ソレイマニ司令官殺害の報復に踏み切った直後が高値のピークとなり、その後は急落地合に転じている。中東では、その後もイランでウクライナ機が撃墜され、イランがウラン濃縮活動を強化するなど緊張状態が保たれているが、少なくとも米国とイランの全面的な軍事衝突はないとの見方が優勢になったことが、原油相場のピークアウトを促がした。… … …(記事全文4,044文字)