□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2020年1月06日(月)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 中東の地政学リスクの傾向と対策 ~金買いポジションの正当性を確認~ =================================== <安全資産に対する投資ニーズ膨らむ> 2020年が始まると同時に、中東の地政学リスクがグローバルマーケット全体に緊張感をもたらしている。米国株は年初の1月2日の取引で過去最高値を更新していたが、3日の取引ではリスク資産売り・安全資産買いの動きが急激な広がりを見せ、24時間で投資環境が一変したことが確認できる。 3日のダウ工業平均株価は前日比0.8%安と、必ずしもパニック的な動きを見せている訳ではない。しかしCOMEX金先物相場は2日の1オンス=1,528.10ドルが3日には1,552.40ドル、週明け6日のアジアタイムには一時1,590.90ドルまで値上がりするなど、安全資産に対する投資ニーズが急激に高まっている。米国債や円など他の安全性の高い資産クラスも買われており、この状況でリスク資産売りが更に本格化すると、マーケット環境が激変する可能性も抱えている。… … …(記事全文5,861文字)