□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2019年12月16日(月)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 米中通商合意でも下げなかった金相場、実体経済と金融市場の温度差を警戒 =================================== <通商合意でも金相場は底固い> 12月13日、米中貿易交渉は「第一段階」の通商合意に到達した。12月15日には、米政府が中国からの輸入品1,600億ドル相当に対して15.0%の制裁を発動していたが、ぎりぎりのタイミングで合意に到達した。 「第一段階」の合意の骨子は、米国側が新たな追加関税の見送りに加えて、9月に発動していた中国からの輸入品1,200億ドル相当に対する制裁関税の税率を、15.0%から7.5%まで引き下げることになる。一方、中国側は農産物を含む米国からの輸入品を2年で2,000億ドル拡大すること、知的財産権の保護強化、技術移転の強要禁止などの9項目で対応を行うことになる。10月3~4日の閣僚級会合で基本合意に達してからも2ヵ月以上の時間が掛かったが、2020年1月初めに合意文書に署名する方向で調整が進むことになる。… … …(記事全文3,821文字)