□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2019年12月06日(金)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 東京ゴム市場ではファンドが「弱気の修正」から「強気への転換」を打診 =================================== <仕手戦はなくなったが、ファンダメンタルズは万能ではない> コモディティ価格は、需要と供給、そして在庫といったファンダメンタルズの動向(更には見通し)で決まるのが基本になる。需給バランスが緩和方向にあるのか引き締め方向になるのか、それによって在庫水準がどのように変わってくるのかが重大な関心事になる。しかし、時としてファンダメンタルズとは関係のない価格形成が行われることも珍しくはない。 かつては「仕手戦」とも呼ばれる大口投機家の売買が個人投資家も巻き込んで相場の乱高下を意図的に作り出すようなことも多くみられた。梶山季之の小説『赤いダイヤ』では政財界やマスコミ、取引所も巻き込んだ壮絶な仕手戦が描かれているが、これには実在のモデルが存在しており、必ずしも小説の世界とは言い切れない世界になる。ハント兄弟の銀投機事件も1980年前後と40年前の事件であり、ハント兄弟の兄であるネルソン・バンカー・ハント氏がなくなったのは2014年10月と、僅か5年前である。… … …(記事全文3,723文字)