□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2019年11月29日(金)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== ゴム市場における海外ファンドの買い戻しは一服、新規買いの有無に焦点シフト =================================== <他市場とのバランス崩れたゴム相場> 東京商品取引所(TOCOM)天然ゴム先物相場は、10月3日の1㎏=154.30円をボトムに11月26日の192.50円まで、期先継足ベースでは最大で38.20円(24.8%)円の急伸地合を形成したが、足元では上げ一服となっている。本格的な値崩れを起こしている訳ではないが、3営業日連続で高値更新が見送られており、約1週間ぶりの安値圏となる180円台中盤まで軟化している。 10月以降のゴム相場の上昇は、米中通商合意期待を背景とした「リスクオフ」から「リスクオン」へのマクロ投資環境の変化があったことは間違いない。米中貿易戦争は世界経済に減速リスクと先行き不透明感をもたらしているが、「第一段階の合意」が成立すれば、投資家のリスク許容度は程度の議論はあっても回復することになる。米国株が連日のように過去最高値を更新したのがシンボリックだが、コモディティ市場でも銅相場が7月30日以来の高値更新、原油相場が9月23日以来の高値更新と、一定のリバウンド圧力を発生させている。… … …(記事全文4,292文字)