□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2019年11月18日(月)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== リスクオンに上値を抑えられる金相場、それでも弱気になり切れないロジック =================================== <株高でも下げきれなかった金相場> 米国株の過去最高値更新が続く一方で、金相場は下げ渋りの兆候を見せ始めている。まだ明確に底打ちが確認できる状況にはなっていないが、ダウ工業平均株価が11月13日、15日と過去最高値を更新しているのに対して、COMEX金先物相場は11月12日の1オンス=1,446.20ドルを更に下抜く展開は見送られており、足元では1,460ドル台中盤での取引きになっている。 前週は米中通商協議に関してネガティブな報道内容が目立った。関税の段階的な引き下げ、中国の米国産農産物購入の数値目標設定などの分野で、米中間の協議が難航していると報じられている。また、7日には段階的な関税撤廃で合意したと発表していた中国商務省が、関税撤廃に向けて協議を行っていると、事実上の合意発表を修正するといった混乱状況も見受けられる。ただ、カドロー米国家経済会議(NEC)委員長、ロス米商務長官が通商合意の実現見通しを再確認していることもあり、株式市場においては投資家のリスク選好性が維持されている。… … …(記事全文4,345文字)