□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2019年08月13日(火)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== USDA8月需給報告でコーンはストップ安、天候相場の終了を確認 =================================== <作付面積の大幅な減少予想が外れる> 米農務省(USDA)が8月12日に発表した8月需給報告(WASDE)は、普段とは異なる意味のある特別なレポートだった。通常だと、6月末の作付面積報告で、生産高(=作付面積×イールド)を決める要因の半分の数値は確定しており、8月報告では受粉期がイールド見通しに対してどのような影響を及ぼしたのかが注目される統計になる。しかし、今回は天候不順の影響で6月中に作付け作業が十分に終わらなかった結果、7月中に改めて作付面積の調査が行われ、その結果が8月報告に反映されることが予告されていた。このため、作付面積とイールドがともに大幅な修正を迫られる可能性がある統計として、例年以上にマーケットの関心は高まっていた。 事前の市場予想では、作付面積はトウモロコシが7月報告の9,170.0万エーカーに対して8,799.8万エーカー、大豆が同8,000.0万エーカーに対して8,100.6万エーカーとなっていた。すなわち、トウモロコシの作付面積が約370万エーカー下方修正され、その内の100万エーカーは大豆シフトが進むとみられていた。トウモロコシの作付作業を終わらせられずに、作付時期のタイムリミットが遅い大豆への作付けシフトが進むとのロジックである。… … …(記事全文3,776文字)