□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2019年08月09日(金)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== なぜ金利が低下すると金価格は上昇するのか、信用リスクと金利との関係 =================================== <配当・利子は誰が支払うのか?> 金価格を決める要因は複数存在するが、その一つに金利水準がある。金利が高ければ金価格は下落し、逆に金利が低ければ金価格は上昇することになる。金はそれを保有しているだけでは金利や配当といったインカムゲイン(配当収益)を生じない特殊な資産であり、金利との間には逆相関関係が認められることになる。 では、なぜ金は金利も配当も生まないのだろうか。これは金に発行体が存在しないことで説明がつく。金を鉱山から産出・精錬、リサイクルとして供給する業者は存在している。ただ、鉱山会社も金そのものを生産している訳ではなく、あくまでも金鉱石から金を取り出し、それを精錬してインゴットとして市場に供給する役割を果たしているに過ぎない。このため、そもそも金利や配当を支払う主体が存在していないのだ。… … …(記事全文3,306文字)