□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2019年07月29日(月)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 中央銀行金協定(CBGA)が終了、20年で金の評価は劇変している =================================== <CBGAは20年でその役割を終えることに> 欧州中央銀行(ECB)は7月26日、中央銀行の金売却量の上限などを定めた「中央銀行金協定(CBGA、Central Bank Gold Agreement)について、更新の必要はないとの認識を示した。ECBのプレスリリースでは、「市場が発展、成熟したため、CBGAの公式な合意は必要ない」、「世界の準備資産において金は重要な構成要素であり続けるが、現在は大量の金売却計画が存在しない」と報告している。 このCBGAは1999年9月26日に第一次協定が発効したが、当時は主に欧州の中央銀行が保有金の売却を積極的に進め、それが1990年台の金相場低迷の大きな要因の一つと言われていた。イングランド銀行(英中央銀行)を筆頭に、各国中央銀行は金本位制の名残で大量保有していた金を保有し続ける必要性を見出せず、より収益性の高いドルなどの外貨に準備資産をシフトしていた。… … …(記事全文3,700文字)