□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2019年07月01日(月)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== タイでは天然ゴム集荷量の急増傾向が続く、インドネシアでは病害発生報告あり =================================== <産地供給環境は安定化が進む> 2019年上期の東京商品取引所(TOCOM)の天然ゴム先物相場は、期先継足が13.7%高、当限継足が36.0%高となった。当限は1~4月期には特に目立った動きを見せていなかったが、5月中旬以降に急伸地合を形成し、それに期先限月もつれ高する恰好になっている。6月24日には6月限が納会を迎えたが233.40円となり、5月限の212.00円から21.40円高となり、ゴム相場の実勢が6月中に大きく強気に傾いたことが確認できる。 今年は農産物相場が一種の「当たり年」であり、世界各地の天候不順を手掛かりに大きく値上りしている。代表的なのは米穀倉地帯の豪雨を手掛かりに急騰したシカゴ穀物相場だが、先週後半は欧州各地で熱波が勢いを増し、最高気温が40度を大きく超える地域が相次いだ。ロシアやウクライナなど旧ソ連の国会周辺でも熱波が観測されており、小麦相場に対する上昇圧力が確認されている。日本は冷夏・暖冬になるのではないかと言われているが、エルニーニョ現象はグローバルな気象環境の不安定化を促している。… … …(記事全文3,489文字)