□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2019年06月20日(木)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 内外で金価格が急騰中、利下げなら資金の流れは大きく変わる =================================== <FOMC後に金価格が急伸> 内外で金価格が高騰している。COMEX金先物相場は6月19日終値が1オンス=1,348.80ドルだったのに対して、アジアタイムのGlobexでは一時1,397.70ドル(前日比48.90ドル高)まで急伸し、2013年9月以来の高値を更新している。東京商品取引所(TOCOM)の金先物相場も6月19日終値の1㎏=4,674円に対して20日の取引では一時4,807円まで上昇し、こちらは2015年2月以来の高値を更新している。 ドル建て金相場の場合だと、2016年1月の1,045.40ドルで底入れしたものの、13年中盤以降は約6年にわたって1,350~1,400ドル水準に上値を抑えられる展開が続いており、明確な方向性を打ち出せてこなかった。米連邦準備制度理事会(FRB)が実体経済の底固さから金融政策の正常化を進める中、2000年代に入ってから11~12年をピークとする高騰相場の反動安局面が続いていた。それは米国でトランプ大統領が誕生した後も大きな変化はみられず、安全資産としての金に対する評価は急激な悪化こそ一服していたが、積極的に資金を投入すべき市場とは評価されていなかった。… … …(記事全文3,548文字)