□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2019年06月06日(木)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== エルニーニョ現象を織り込む天然ゴム相場、農産物としての取引環境にシフト中 =================================== <農産物であり、工業用品でもある特殊性> 天然ゴムは、コモディティ市場の中でも特別な性質を有している。供給サイドに目を向ければ、農地で生産される農産物になる。一方、需要サイドに目を向ければ、工業用途で用いられる工業用品になる。一般的には、コーヒー、砂糖、綿花などと同様にソフトマーケット(soft market)のカテゴリーに入れられ、日本では工業用品として天然ゴム先物取引は経済産業省の管轄になるが、農産物と工業用品のどちらの性質を重視して取引されているのかは大きな意味を持つことになる。 東京商品取引所(TOCOM)の天然ゴム先物相場は、5月下旬以降に当限が大きな値動きを見せている。5月上旬段階では1㎏=180円台前半だったのが、5月27日の5月限納会値では212.00円に達し、6月限が当限になった後も5月28日の取引で219.00円まで更に上値を切り上げている。その後は上げ一服感が広がっていたが、6月6日の取引で一気に上値を224.50円まで切り上げ、上昇トレンドが続いていることが確認されている。… … …(記事全文3,407文字)