□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2019年06月03日(月)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 債券市場は利下げの催促相場化を加速、FRBが動くのならドルと金の基調転換へ =================================== <マーケットの失望を招いたトランプ大統領> トランプ米大統領発で世界の通商環境が不安定化する中、5月以降のリスク投資環境は全般的に不安定化している。ボラティリティ指数をみると、4月17日の11.03ポイントをボトムに、米中通商協議失敗が確実視された5月9日の23.38ポイントまで上昇している。その後は5月22日の14.42ポイントまで調整が入ったが、足元では中国政府の対米強硬姿勢、更にはトランプ米大統領がメキシコに対する制裁関税を発表したことを受けて、20ポイント水準までの切り返しを見せている。 年初から4月にかけてマーケットがボラティリティ低下に対して過度に楽観的になっていた反動の意味合いも強い値動きだが、それでも金融市場がここまで不安定化するのは昨年10~12月期以来のことであり、安全資産である金に対しては強気の投資環境との評価が一般的な状況になっている。… … …(記事全文4,057文字)