□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2019年05月07日(火)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 米原油在庫と産油量の上振れ傾向が再評価、イランリスクとのバランス問題に =================================== <米原油在庫に余剰感あるも、製油所稼働率は回復か?> NYMEX原油先物相場は、4月23日の1バレル=66.60ドルをピークに、5月6日の取引では一時60.04ドルまで値下がりする展開になった。イランやベネズエラ産原油の供給不安は一段と強くなっているが、米国内需給環境が総じて安定した状態にある中、調整売りが先行する展開になっている。 米エネルギー情報局(EIA)によると、米国内原油在庫は1月11日時点の4億3,706万バレルをボトムに、直近の4月26日時点では4億7,057万バレルまで増加している。暖房用エネルギー需要期とドライブシーズンの端境期とあって原油在庫の積み増し傾向そのものに大きな問題は存在しないが、前年同期比での在庫余剰感が強くなり始めていることが警戒されている。3月15日時点では前年同期比1,118万バレルの増加になっていたが、直近では3,461万バレルの増加になっている。在庫の増加ペースがやや急ではないかとの警戒感が、特に過熱感の強くなっていた期近限月のゾーンで調整売りを誘っている。… … …(記事全文3,951文字)