□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2018年11月07日(水)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 米政府がイラン制裁に猶予導入、サウジに対する増産解消プレッシャー強まる =================================== <米政府が対イラン制裁で猶予措置導入> 米政府は11月5日、イラン産原油に対する制裁措置を発動した。8月7日には自動車部品、航空機、金、鉄鋼原料などの取引禁止措置が発動されているが、原油、天然ガス、金融取引、海運などにも取引禁止措置が拡大されることになる。対イラン制裁に対しては、多額の制裁金が課せられるのみならず、米国内での資産凍結、米政府・企業との取引禁止、米金融市場へのアクセス禁止など広範囲にわたる罰則が定められているだけに、国際原油市場でも攪乱要因として注目されていた。 しかし、実際にイラン産原油に対する制裁措置が発動されても、マーケットインパクトは限定され、寧ろ原油相場は下落ペースを加速している。NYMEX原油先物相場は10月3日の1バレル=76.90ドルでピークアウトして急落していたが、11月2日の63.14ドルに対して6日安値は61.31ドルに達しており、3月16日以来の安値が更新されている。ここ最近の原油安に歯止めを掛けるのではなく、逆に下落ペースを加速させる結果になっている。… … …(記事全文3,756文字)
