□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2018年10月10日(水)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 原油高が動かし始めた「神の見えざる手」、それでも100ドル再来に備える =================================== <イラン産原油の輸出は崩壊状態> NYMEX原油先物相場は10月13日の取引で1バレル=76.90ドルまで上値を切り上げ、2014年11月以来の高値を更新した。一方で、その後は10月8日の73.07ドルまで軟化した後に再び75ドル水準まで切り返すなど、高値波瀾型の値動きを見せている。ICEブレント原油先物相場も10月3日の86.74ドルをピークに8日の82.66ドルまで急落したが、その後は75ドル水準まで切り返すなど、急騰傾向が一服ながらも高値水準を維持する不安定な値動きになっている。 イラン産原油の供給減少を前に需給タイト化への高いレベルの警戒感を維持しつつも、ここにきて産油国や米国サイドに原油高にブレーキを掛けようとする試みも観測されており、需給がタイト化し易い環境にあることは間違いないものの、どこまでの原油高が許容されるのか、議論が錯綜し始めているためだ。… … …(記事全文4,742文字)
