□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2018年10月05日(金)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== サウジとロシアが増産の密約? 二カ国で原油価格をコントロールできるか =================================== <サウジとロシアの密約説が浮上> 原油価格の高騰が進む中、産油国サイドの動きが活発化し始めている。イラン産原油の供給減少が進む中で需給ひっ迫懸念が原油相場を押し上げているが、この状況に産油国としてどのように対応するのかが自国の利益に叶うのか、難しい選択を迫られている。 イランに関しては、トランプ米政権の対イラン制裁が原油需給・価格の不安定化を招いているとの批判を展開したい所であり、自国産原油の輸出が困難になる中では、原油価格は高騰していた方が望ましいことになる。一方、他産油国にとっては、安過ぎる原油価格は安定供給や国家財政の観点から望ましくない一方、世界経済が大きなダメージを受け、代替エネルギーへのシフトが進むような価格環境も好ましくない。特にトランプ米大統領が原油高、更には石油輸出国機構(OPEC)批判を繰り返す中、米国との関係性についても考慮に入れる必要があり、増産対応が必要か否か、必要とすればどの程度の規模が必要なのか、難しい判断を迫られている。… … …(記事全文3,970文字)
