□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2018年10月03日(水)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 米長期金利の急騰を金投資家はどうみるべきか、「茹でカエル」化には注意 =================================== <急伸し始めた米長期金利> 米長期金利が急伸している。10年債利回りは10月初めの3.0670%に対して、足元では2011年7月以来の高水準となる3.2%台に乗せている。今年2月以降は3%の節目水準で緩やかなにレンジを切り上げる展開が続いていたが、金利水準のコアレンジが切り上がる兆候が観測されている。これは、ドル相場は当然として、無金利資産である金相場にとっても無視できない動きになる。 直接的なきっかけは、9月25~26日に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)後に活発化している米金融政策環境を巡る議論である。同FOMCでは当局者のフェデラル・ファンド(FF)金利見通しとして、2018年が2.4%、19年が3.1%、20年が3.4%、21年が3.4%との見通しが示されている。すなわち、19~20年にかけて4回程度の利上げを消化した後、21年に利上げサイクルを休止し、場合によっては利下げへの転換を探ることになる。現在のFF金利誘導目標は2.00~2.25%となっているが、中立金利3.0%を上回るゾーンまで利上げを進める方向性が想定されている。… … …(記事全文4,037文字)
