□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2018年10月01日(月)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 原油高の限界を指摘するゴールドマン、それを無視するマーケット =================================== <ゴールドマン・サックスは原油高の限界を指摘> 米ゴールドマン・サックス・グループは9月25日、原油価格が1バレル=100ドルの大台に到達する可能性について懐疑的な見方を示した。ICEブレント原油先物相場はその前日の24日の取引で80ドルの節目を完全に突破しており、その後も上値追いの展開が続いているが、ゴールドマン・サックスは年末に向けての想定レンジを70~80ドルとして、概ね現行価格水準をピークに、10ドル程度の下振れリスクを想定した高値ボックス相場を想定していることを明らかにしている。 強気ムードが広がる原油市場に対しては冷や水を浴びせ掛けた格好だが、その後のブレント原油相場の高値が10月1日アジアタイムの83.27ドルとなっていることからも明らかなように、マーケットインパクトは限定されている。ゴールドマン・サックスの価格予想は投資家マインドに与えるインパクトが大きいが、マーケットは同社の原油相場がピークアウトするとの分析に対して懐疑的な見方を有していることが窺える。仮にゴールドマン・サックスが「原油価格が100ドルに到達する可能性が高い」といった見通しを示していれば急騰していた可能性もあり、強気ムードに支配されている。… … …(記事全文4,016文字)
