□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2017年06月30日(金)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。原油相場の最近のトピックを何点か取り上げて解説します。米原油在庫の減少統計、ゴールドマン・サックスの原油価格分析、産油国と投機筋の需給分析の違いです。 =================================== ゴールドマン・サックスの原油価格分析、価格予想引き下げでも強気? =================================== <米産油環境の評価は来週の統計をみてから> NYMEX原油先物相場は、6月21日の1バレル=42.05ドルをボトムに、足元では45ドル水準までのリバウンドを実現している。とは言っても、何か需給リバランスの進展期待をもたらすような材料が浮上している訳ではなく、現時点では5月25日の52.00ドルを起点とした5月下旬から6月中旬にかけての急落相場に対するリバウンド局面との評価に留まる。1カ月に満たない期間で最大9.95ドルの下げ幅が記録された反動局面である。 一応は、6月28日に米エネルギー情報局(EIA)が発表した週間需給統計において、米産油量の下振れが報告された影響なども指摘されている。たしかに、6月23日の週の米産油量は前週の日量935万バレルから925万バレルまで10万バレルの大幅な落ち込みになっている。前週比で10万バレルを超える減産は昨年7月1日の週以来、約1年ぶりのことであり、注意が必要な統計であることは間違いない。… … …(記事全文4,150文字)