□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2017年06月20日(火)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。原油の「需給リバランス」について掘り下げて検証してみます。そもそも、需給リバランスとは何かから、現在のリバランス状況、マーケットの焦点などについて解説します。 =================================== 原油相場反発の条件、原油需給の「リバランス」とは何を意味するのか? =================================== <需給リバランスとは何か?> NYMEX原油先物相場は、5月25日の1バレル=52.00ドルをピークに、足元では45ドル水準まで値位置を切り下げている。年初来安値43.76ドル(5月5日)割れは回避されているが、直近安値は44.22ドルであり、いつ下値を切り下げても不思議ではない状況になっている。 背景にあるのは、国際原油需給のリバランスに対する不信感である。リバランス(re-balance)とは、バランス(balance)を取り戻す(re)ことであり、通常の理解では供給過剰状態を需給均衡状態に転換させることを意味する。シェールオイルの急激な増産などによって発生した需給ギャップについては、当初は原油安によるシェールオイル減産、その後は石油輸出国機構(OPEC)を中心とした協調減産によって解消を目指してきたが、需要と供給の規模を一致させるのが、通常の意味でのリバランスになる。… … …(記事全文4,181文字)