□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2016年03月29日(火)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。今回は短期市況分析と少し離れて、原油に関係した最近のトピックを二つ解説します。一つ目が、シェールオイル開発と地震との関係です。従来からこの二つの関係性は各所で指摘されていましたが、今月は米地質研究所の予想モデルにもこうした人間の活動が及ぼす影響が組み込まれました。二つ目が、原油価格と世界経済との関係です。原油安は世界経済に恩恵をもたらすと言われ続けながらも、株式市場などは逆に原油安に怯えた状態になっています。なぜこのような教科書的な分析と異なる状況になっているのかIMFがリサーチを行っていますので、その内容を紹介します。 =================================== 米地震予測モデルに人間が組み込まれる / 原油安が世界経済を刺激しない理由 =================================== <USGSの予測モデルに人間活動が組み込まれる> 米地質研究所(USGS)は3月28日、地震災害予想の最新版において、「人間の活動(human activity)」によって生じるリスクを、地震災害の予測モデルに初めて織り込んだことを明らかにした。この予測レポートは、米国の有事対応当局の活動や建築基準の算出などに利用されるものだが、従来の地質的な研究だけでは地震リスクの正確な予測は難しいとして、新たに「人間の活動」を予測モデルに組み込んで地震災害の発生を予測するスタイルに修正が行われている。… … …(記事全文4,644文字)
