□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2016年02月17日(水)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。 今週は、サウジ、ロシア、ベネズエラ、カタールという4つの産油国が非公式会合を行いました。久しぶりの他国間協議開催に原油相場は揺れ動きましたが、終わってみれば逆に失望売りが原油相場の上値を強力に圧迫しています。今回の合意はどのような内容で、それは原油相場にどのような影響が想定されるのか、今後は何がポイントになるのかを検証します。 =================================== イランの不吉な予言が実現、サウジやロシアの中途半端な合意が促す原油安 =================================== <4産油国が市況対策で合意も失望ばかり> 2月16日、中東カタールの首都ドーハでサウジアラビア、ロシア、ベネズエラ、カタールの4か国石油相が非公式会談を行った。年初からの原油相場急落を受けて、石油輸出国機構(OPEC)とロシアとの間で原油価格安定化を巡る議論が活発化しているものの、これまでサウジアラビアは政策調整の是非について、明確な態度表明を保留し続けていた。2014年後半以降の原油相場急落はサウジアラビアが需給バランスの調整役を降りた影響が大きい一方、原油相場の急落によって米国のシェールオイル生産に打撃を与えるというサウジの戦略は一定の効果を挙げており、政策変更の是非についてサウジ国内でも国論を二分する議論があった模様だ。… … …(記事全文5,206文字)
