□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2016年01月27日(水)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。 今回は、タイ政府が大規模な介入策を発表したにもかかわらず、上昇しきれない天然ゴム相場のロジックについて読み解きます。タイ政府の介入は間違いなく一時的な市況対策効果がありましたが、その後の天然ゴム相場の反応が鈍い理由を検証します。 =================================== タイ政府の天然ゴム市場対策の効果検証、介入でも上げきれない相場構造 =================================== <根強い中国経済への不信> 東京商品取引所(TOCOM)天然ゴム先物相場は、1月12日の1㎏=144.50円をボトムに25日の166.30円まで、最大で21.80円(15.1%)の急騰となった。タイ政府が天然ゴム市場に対する介入姿勢を強める中、短期リバウンド狙いの買いが膨らんだ結果である。欧州中央銀行(ECB)などの政策対応期待から非鉄金属相場の急落傾向に一定の歯止めが掛かっていることもポジティブであり、昨年12月24日以来となる約1ヶ月ぶりの高値を更新した。ただ、その後は170円、180円と上値切り上げを打診するような動きはみられず、逆に150円台まで下押しされる展開になっている。本格的に値崩れを起こすような状態には至っていないが、天然ゴム相場においてはなお本格的な上値切り上げに慎重姿勢が強いことが確認されている。… … …(記事全文5,272文字)
