□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2016年01月22日(金)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。 グローバルマーケットの不安定な展開が続く中、金相場は前週に続いて今週も底固く上げ渋る中途半端な相場展開を強いられています。本来であれば原油安は金相場に対してネガティブな影響が想定される所ですが、足元では教科書的な値動きとは逆行する展開が続いています。金相場を取り巻く現状と今後の展望を、IMFの経済見通しや昨年の株価急落時の金価格動向を振り返ることなどを通じて検証します。 =================================== 世界経済にプラスなはずの原油安がマイナスになる時間帯の金価格を考える =================================== <去年の経験から考える金価格> COMEX金先物相場は、1オンス=1,100ドルの節目を挟んで押し目買いと戻り売りが交錯する不安定な値動きが続いている。昨年末の1,060.20ドルに対して、年初からの強力なリスクオフ環境を背景に、1月8日には1,113.10ドルまでの切り返しを見せた。これは、約2か月ぶりの高値である。しかし、その後は14日の1,071.10ドルまで急反落する一方、20日には1,109.90ドルまで急反発するなど、ボラタイルながらも方向性が定まらない展開になっている。出来高は1日当たり20万枚前後と金市場に対する関心が高まっていることは間違いないが、取組高は40万~43万枚前後で目立った動きを見せておらず、リスクオス環境にあって押し目買いを進めるも、早めに買い玉整理を進める動きも強いことが窺える状況にある。… … …(記事全文5,379文字)
