□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2016年01月19日(火)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。コモディティ市場はなお中国経済の先行き不安に包まれていますが、年初から急落していた天然ゴム相場は切り返しを見せています。中国経済に対する評価が改善した訳ではありませんが、タイ政府が新たな市況対策を打ち出したことが、リバウンドを促しています。タイ政府がどのような文脈で何を行っているのか、それが今後の天然ゴム相場見通しにどのような影響を及ぼすのかを検証します。 =================================== タイ政府は天然ゴム市場への介入強化を決定、政治が決める天然ゴム政策 =================================== <農家デモに怯えるタイの軍事政権> 東京商品取引所(TOCOM)の天然ゴム先物相場は、1月12日の1kg=144.50円をボトムに再び150円台まで切り返す展開になっている。年明け直後から中国経済の減速リスクが蒸し返される中、天然ゴム相場も昨年末の159.00円に対して急落地合を形勢し、2009年3月以来の150円割れとなった。しかし、その後は最大生産国であるタイ政府が相次いで天然ゴム市場への介入を発表したことで、タイ現物市場主導で安値是正の動きが強まり、概ね昨年末の値位置を回復することに成功している。改めて本格的に買い進むような動きは鈍いが、リバウンド狙いの押し目買いとリバウンド警戒のショートカバー(買い戻し)が重なったことで、安値から概ね15円幅の反発が実現している。… … …(記事全文4,875文字)
