□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2016年01月18日(月)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。 先週末にイラン核合意の履行が確認されたことを受けて、ついに欧米の対イラン経済制裁の解除が決定されました。ここ数年のイラン産原油を強力に圧迫してきた要因が、原油相場が急落している絶妙なタイミングで、解消されることになりました。この問題をどのように考えれば良いのか、現状と今後のポイントを検証します。 =================================== 欧米の対イラン経済制裁解除、20ドル台突入で再注目されるシェールオイル =================================== <イランに対する経済制裁解除を受けて> 国際原子力機関(IAEA)は1月16日、欧米の対イラン経済制裁解除の条件とされていたイランによる核開発制限措置の完全履行を確認したと発表した。同国西部アラクで兵器級プルトニウム生産が懸念されていた重水炉の撤去が確認されている。また、フォルドゥではウラン濃縮に使う遠心分離機の撤去も実行に移されており、イランの核兵器開発能力が昨年7月の核合意に基づいて、着実に喪失されていることが確認できる状況にある。米政府の推計だと、仮にイランが核兵器を製造しようとしても、そのために必要な核物質を手に入れるまでの時間は従来の2~3ヶ月から1年以上に伸びることになり、長年にわたるイランの核問題は良い意味でのクライマックスを迎えたことが確認できる状況にある。… … …(記事全文4,870文字)
