□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2016年01月15日(金)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。 金価格の短観です。年初の金相場はリスクオフ環境に支えられる形で急伸スタートとなりましたが、今週は早くもその勢いが失速し始めています。まだ上昇エネルギーはくすぶり続けた状態ですが、底固くても上げきれない金相場の現状を検証します。 =================================== リスクオフ環境に支えられるも上げきれない金相場、米利上げ期待を崩せず =================================== <リスクオフで堅調も上げきれない相場> COMEX金先物相場は、昨年末の1オンス=1,060.20ドルに対して、1月8日には1,113.10ドルまで、年初から僅か5営業日で52.90ドルの急伸地合を形成した。1)中国市場発の世界的な株安傾向、2)中東でサウジアラビアとイランの断交が発表されて地政学的リスクが高まったこと、3)原油相場急落で世界経済・金融市場に先行き不透明感が広がったことなどが、投機マネーに対して「リスク資産」から「安全資産」へのシフトを促した結果である。年初からは取組高も膨らんでおり、投資家がリスク回避を行う際の受け皿として、金市場が一定の役割を果たしたことが確認できる状況にある。… … …(記事全文4,668文字)
