□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2016年01月14日(木)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。 年初から原油相場は急落が続き、WTI原油はついに30ドルの節目も下抜きました。短期的な目標達成感もありますが、今回はこうした原油相場急落を海外の投資銀行はどのようにみているのか、そして産油国サイドはどのような対応を見せているのかを中心に、最新の状況を報告・検証します。 =================================== 10ドル説も浮上し始めた原油価格、産油国は対策は財政面が中心に =================================== <原油価格予想、20ドル倶楽部に続いて10ドル倶楽部も> 1月13日のNYMEX原油先物相場は1バレル当たりで前日比+0.04ドルの30.48ドルとなり、当限ベースでは今年に入ってから初めて前日比プラスになった。昨年末の37.04ドルに対して、今年は年初から12日まで7営業日続落という最悪のスタートを切り、12日の取引では安値が29.93ドルとついに30ドルの節目を割り込んでいたが、漸く自立反発気味の値動きが観測された格好になっている。もっとも、2番限以降はなお年初からの続落基調を維持しており、地合が改善したとの評価は聞かれない。単純に30ドルの節目を割り込んだことで、一部の投機売りポジションが短期的な目標達成感から利益確定の買い戻しに動いたというのが実態だろう。… … …(記事全文5,096文字)
