□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2016年01月06日(水)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。 前日の金相場に続いて、今回は2016年の原油相場動向を考える論点を検証します。需要、供給のどのような点がポイントとなり、どうなれば原油価格は上昇・下落するのか、幾つかの視点を提供します。基本的には安値低迷状態が持ち越されると考えていますが、反発シナリオを把握しておくことも有用でしょう。 =================================== 2016年の原油価格を考える論点 ~減産負担の押し付け合いが続く~ =================================== <過剰供給の解消問題は2016年に持ち越し> 2015年のNYMEX原油先物相場は、前年比で1バレル当たり-16.23ドル(-30.5%)の37.04ドルとなった。14年の45.15ドル(45.9%)からは下落幅・率ともに縮小したが、2年間の累計下げ幅は61.38ドル、下落率は62.4%であり、原油価格の崩壊状態が現在進行形で継続中であることが確認できる。僅か2年間で原油価格がこれだけ大きく変動した以上、産油国のみならず国際政治・経済環境が激変するのは必然的とも言え、単純に「原油安→世界経済の成長支援」の文脈だけでは語ることができない状況が続くことになる。… … …(記事全文5,749文字)
