□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2015年12月18日(金)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。 今回は、12月の穀物相場の上値を圧迫し続けているアルゼンチン農業の現状について解説します。12月は農産物輸出関税の引き下げ、通貨ペソの切り下げと矢継ぎ早に穀物輸出環境が変革期を迎えていますが、過去の歴史的経緯も振り返りながら、アルゼンチン産農産物の重要性についてレビューします。目先の輸出増の有無といった短期スパンで考えるべき問題ではないと考えています。 =================================== アルゼンチンで農産物関税引き下げとペソ切り下げ ~鎖が切られる時~ =================================== <アルゼンチン通貨ペソに切り下げ圧力> 12月17日の外国為替市場ではアルゼンチン通貨ペソが急落している。同国の公式レートでは、16日終値で1ドル=9.83ペソとなっていたが、17日のブエノスアイレス外為市場では一時13.63ペソ台に到達するなど、一夜にしてその価値の約三分の一が失われる状況になっている。背景にあるのは、アルゼンチン政府が16日夜に、かねてから噂されていた同国の外貨取引規制の緩和方針を打ち出したことだ。… … …(記事全文4,098文字)
