□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2015年12月15日(火)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。 12月入りしてから急伸していたプラチナ相場が、再び弱含み始めています。12月のプラチナ相場を考える上では、ユーロとランドという二つの通貨環境が重要と考えています。今回は、南アフリカ・ランドの動向を中心に、プラチナ相場の現状と展望を検証します。 =================================== 南アフリカの財務相人事に混乱、ズマ大統領の失政が促すプラチナ相場安 =================================== <ユーロ高で上げて、ランド安で下げる> NYMEXプラチナ先物相場は、12月3日の1オンス=825.00ドルをボトムに翌4日には888.20ドルまで1営業日で最大63.20ドルの急伸地合を形成した。3日に開催された欧州中央銀行(ECB)理事会で大規模な追加緩和策の導入が見送られる中、これまで米欧の金融政策格差を背景に積み上げられてきたユーロ売り・ドル買いポジションが巻き戻しを迫られた結果である。金相場にも共通するテーマだが、15~16日の米連邦公開市場委員会(FOMC)という大きなイベントを前にドル買い・ユーロ売りポジションの利益確定を進めたいとのニーズも手伝って、12月は「ドル反落→貴金属相場反発」の流れが確認されている。… … …(記事全文4,271文字)
