□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2015年12月03日(木)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。 プラチナ価格の低迷状態が続いています。ドル建てはリーマン・ショック後の最安値に近づき、円建てはアベノミクスの急激な円安開始前の価格水準さえ下回り始めています。ここにきて非鉄金属市場では安値是正の動きも見受けられますが、同じ工業用金属でもプラチナ相場が一向に下げ止まることができないロジックを、今回は主に非鉄金属相場との比較から検証します。 =================================== プラチナ価格の崩壊続く、非鉄金属のような供給調整の動きは存在せず =================================== <ドル建て、円建てともに安値更新局面が続く> プラチナ価格の低迷が続いている。10月下旬は1オンス=1,000ドルの節目絡みの展開になり、10月26日には1オンス=1,026.80ドルを記録していた。しかし、11月入りしてからは1,000ドルの節目を完全に下抜いたのに続き、11月10日には900ドルも割り込み、同30日安値は826.00ドルに達している。直近高値からの下落率は19.6%(200.80ドル)に達しており、早くも800ドルの節目割れが視界に入り始めている。リーマン・ショック後の最安値752.10ドル(2008年10月)までも100ドルを切っており、2008年12月以来の安値が更新されている。… … …(記事全文4,230文字)