□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2015年11月27日(金)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。金相場は年初来安値近辺でボックス相場化していますが、主に米金融政策の視点から現在の金相場環境と今後の見通しについて検証します。FRBの年内利上げ着手がほぼ確実視される中、マーケットの関心は2016年の金利上昇軌道にシフトし始めていますが、現時点で分かっていること・分からないことを確認します。また、現物市場の動向についても、中国とインドの最新環境について概要を報告します。 =================================== 金利上昇軌道の不透明感がもたらす、金価格のダウントレンド長期化 =================================== <ECB理事会を前にドル高加速のリスク> 米国のマーケットでは11月の第4木曜日(今年は11月26日)が感謝祭(Thanksgiving Day)の休場となり、市場関係者はクリスマス休暇に向けて残り1ヶ月で今年のパフォーマンスの帳尻合わせを迫られることになる。感謝祭明け後は、これまで買われていた相場は手仕舞い売り、売られてきた相場は買い戻しが膨らむなど、ファンダメンタルズとかかわりなくポジション調整が進む可能性にも注意が必要である。ここからは早めにクリスマス休暇入りを選択する市場関係者もあり、一気に年末ムードが強まることになる。特に穀物相場は、感謝祭前後にはボラティリティが高まり易いと言われるが、仕掛け的な売買が増えるリスクが警戒される時間帯になる。… … …(記事全文4,921文字)