□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2015年11月20日(金)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。 シカゴ穀物相場は、USDA11月需給報告の発表後は安値ボックス気味で、明確なトレンド形成が見送られています。既に米国産の収穫はほぼ終了し、需給相場と南米産の天候相場に突入していますが、いずれも強弱材料が交錯しており、決定打を欠いているためです。現在の穀物相場がどのようなロジックで価格形成を行っているのか、今後の相場を考えるポイントを検証します。 =================================== 安値低迷が続くシカゴ穀物相場、高水準の在庫が上値圧迫も下げ渋る理由 =================================== <テーマは、利上げ着手から金利軌道へ> CBOTトウモロコシ先物相場は、1Bu=350~365セント水準の安値をコアに膠着気味の値動きになっている。9月下旬から10月にかけては375~400セント水準での取引になっていたが、収穫期を迎える中で米国産のトウモロコシ生産環境が予想以上に良好な状態にあることが確認される中、主に供給サイドからの需給緩和圧力を織り込む形で値位置を切り下げている。米農務省(USDA)が毎月発表している需給報告(WASDE)では、米国産トウモロコシ生産高見通しは9月報告の135.85億Buから10月報告では135.55億Buまで下方修正されていたが、11月報告では一気に136.54億Buまでの上方修正が行われており、過去三番目となる巨大な供給圧力が確認されている。… … …(記事全文4,800文字)