□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2015年11月18日(水)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。 11月入りしてから銅相場が再び急落しています。世界のリスクマーケットは総じて安定した状態を維持していますが、こうした中で景気先行性の強い銅相場が急落していることに対しては、コモディティ市場のみならず金融市場でも注目度が高まっています。銅相場を取り巻く最新環境、今後の相場ポイントを中心に解説します。特にゴールドマン・サックス・グループが従来とは分析手法を修正している可能性が高く、これが何を意味するのかは、銅相場に限らず今後のコモディティ市況全体の動きを考えるに際しても需要でしょう。 =================================== 供給削減だけでは回復しない銅相場、GSは需要回復が唯一の答えと指摘 =================================== <銅相場の急落は、中国経済への危険シグナルか?> 銅相場が急落している。今年のLME銅相場(3ヶ月物)は、5月5日の1トン=6,481ドルをピークに、7月下旬以降は5,000~5,500ドルをコアとしたボックス相場に移行していた。中国経済の減速と歩調を合わせる形で急落したが、一応は5,000ドルの節目水準で下げ止まっていたことで、銅相場のダウントレンドは終わったとの声も多く聞かれるようになっていた。しかし、11月入りしてからは特に目立った材料がない中で改めて急落しており、今週は4,600ドル台まで値位置を切り下げている。これは2009年6月以来となる、約6年ぶりの安値を更新していることを意味する。… … …(記事全文4,850文字)